腎臓と高血圧の関係とは

腎臓と高血圧は非常に深い関係があります。腎臓にはもともと、体内の余分なナトリウムを排泄する機能もありますが、逆に血圧を上げることに関連するホルモン、レニンを分泌している臓器でもあるのです。

腎臓の機能が低下しても血圧はあがりますが、逆に高血圧が原因となって腎臓の機能を低下させることもあります。そういう意味では腎臓と高血圧はとても密接な関係にあると言えます。

高血圧によって動脈硬化が起こるのは脳や心臓の血管だけではありません。腎臓にある細かい血管も高血圧が原因となって動脈硬化が起こる場合もあります。

この腎臓の細い血管に動脈硬化が起こった状態を腎硬化症と呼びます。腎硬化症は進行が遅いとされ、最初は尿検査で異常が見つかっても尿たんぱくが出る程度のことが多いようです。

しかし、次第に腎臓の機能は低下してゆき、むくみや食欲不振、だるさといった症状が出る場合があります。

この腎硬化症がさらに進行すると腎不全へと移行します。

腎不全になると高血圧がさらに悪化するどころか、体の毒素を排泄することができず、尿毒症を引き起こすことがあります。腎不全の治療には人工透析が行われます。